七転八起DAYS

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ドラマ「Dr.倫太郎」4話のあらすじと感想

「Dr.倫太郎」4話のあらすじと感想

第4話の要点と流れ

この第4話から夢乃の人格の入れ替わりが激しくなります。

というわけで、芸者としての人格の夢乃を赤で

そうではない怯えた少女のような夢乃を青で記します。

  • 第3話の終わりに倫太郎堺雅人)の診察室を訪ねて来た夢乃蒼井優)倫太郎がいない診察室で砂を敷き詰めた箱庭に馬の人形を一つだけ置いていた。
  • 倫太郎が帰ってくると、診察室を飛び出して行く夢乃
  • 宮川長塚圭史)の患者でバレエのプリマドンナとして知られる三浦牧子(マイコ)が診察中にセクハラをされたと騒がれる
  • 牧子はバレエダンサーであった夫の死から鬱病を発症したとの事。
  • 牧子の娘・千果(井上琳水)と夢乃が売店で出会う。
  • そのまま千果連れて病院を出て行く夢乃。その姿を研修医・川上葉子高梨臨)が見ていた。
  • 牧子の娘が姿を消したという騒ぎが倫太郎の耳に届く。夢乃が連れ出したという情報を知り、夢乃に電話をする倫太郎。
  • 電話の向こうの声で観覧車だと確信し走って観覧車のある場所へ。
  • 千果を無事に保護。
  • その時、倫太郎の「夢乃さん」という呼びかけに反応せずに「相沢明良さん」と呼びかけには返事をする。観覧車に乗りませんか?という提案にも「知らない人とは乗れない」という。
  • 倫太郎の家で夕食を作る水島百合子吉瀬美智子)と倫太郎。
  • 倫太郎は夢乃は乖離性同一性障害があるという。幼い時の虐待や愛情不足、子供の時の辛い体験から別人格を作って傷ついた心を守るのだという。
  • 理事長・円能寺小日向文世)と夢乃が料亭。前に300万円を貰ったのは置屋の屋根の修理に使うと嘘をついていたが、更に700万が必要だとねだる。
  • 倫太郎の中学時代の回想 着物姿の母と高級車から降りてくる男性を遠くから見つめる学生服姿の倫太郎と百合子
  • 倫太郎の「あなたは一人じゃありませんよ」というメールを見て「気持ち悪っ」夢乃
  • セクハラ騒動以来、宮川メンタルがボロボロ。セクハラで訴訟するという。理事長から宮川の対処に当たるようにと命令を受ける倫太郎
  • マッサージ屋で宮川牧子の治療経過でのやり取りを聞き、陽性転移を起したと倫太郎陽性転移とは、信頼・尊敬・感謝・情愛・親密感の感情を持つことを言います)
  • 演技性パーソナリティー障害を夫の死から起こしていた牧子は大げさな嘘や虚言を宮川に話していた。嘘で心を守っていたのにも関わらず、宮川にある時嘘を見破られた事で、宮川を最悪の人間だと思う気持ちと、気を引きたい気持ちから今回の騒ぎを起こしたのだろうと倫太郎は説明する。
  • 朝、起きる夢乃。札束の入った紙袋を抱えている事に気付く。
  • 高架下で相沢るりこ高畑淳子)が700万を夢乃から受け取る。その時、コンペイ糖を受け取る夢乃
  • 理事長置屋へ。女将・益田伊久子余貴美子)に夢乃のお金の件が嘘だとバレる。
  • るり子のいる雀荘に姿を見せる女将。どうも、昔から知っている様子。高架下で夢乃が騙し取ったお金について問い詰めると認めるるり子。「あの子をいい加減に解放して」と女将。るり子はクズいので当然、拒否
  • 患者と共感する事が治療への道だと教えられた宮川だが、その牧子への対処を倫太郎に丸投げする
  • 研修医・福原大策高橋一生)は子供の頃からバレエを習っていたらしく牧子の事についても詳しかった。
  • 病院へ夢乃に会いたいという理由で来てしまった千果を見つけた倫太郎福原。倫太郎と福原はそのまま千果と牧子の家へ。入れ違いで夢乃が診察室へ行くも会えず。
  • 福原千果が牧子の家のバレエホールで踊る。その姿を見て夫との過去を思い出し泣きだす牧子
  • 「傷ついた心を守ろうと嘘をついたり、虚勢を張ったり、逃避をしたりする事はいけない事ですが、それも生きるための術。一人で頑張らないでください。」と倫太郎。これからの治療を再開する事をとりつける。
  • 雨の中、倫太郎が帰宅。家に入ろうとすると後ろから雨に打たれずぶ濡れの夢乃が。
  • 着替える事を勧め別の部屋へ夢乃を通す。倫太郎は軽い食事を作るという。
  • 倫太郎の妹・中畑まどか酒井若菜)が使うために出しておいた着物の匂いを嗅ぎ「お母さんの匂い」とつぶやき着物を纏う夢乃。
  • 夢乃の幼少期の回想。芸者姿の母・るり子。男を連れ込み家の外に出される夢乃。次の場面で母親からコンペイ糖をもらって大事いする夢乃。出て行ったきり帰ってこない母。冷蔵庫のケチャップやマヨネーズをすすり、水道水を飲んで飢えをしのぐ。少しずつ食べていたコンペイ糖も底を尽きて・・・・回想終わり。
  • 「お母さんどこにいるの・・」とつぶやき放心状態の夢乃。様子を見に来た倫太郎は小さな時何があったか教えてくれませんか?と話しかける。答えようとした夢乃だが「今は出てこないで・・やめて・・」というと人格が入れ替わってしまう。
  • 馬乗りになって倫太郎を誘う夢乃
  • その夢乃に対して「夢乃さん、あなたはそうやって明良(あきら)さんの傷ついた心を守っていたのですね」というと夢乃は「二度と私の中に入ってこないで!!!明良にちょっかい出さないで!!」と激昂。

 

第4話の感想

今回は夫を亡くしたバレリーナの鬱病からの病気の転移を探るという話だった。この陽性転移というのはカウンセリングや精神医療の現場ではよく生じる事らしい。不思議なもので、整体や整骨院などの施術者に対してもよく起こるという話は先生たちからよく聞く話だ。でも、よくよく考えると恋愛もただ単に「見た目がいいから」とかだけじゃなくて助けてもらったからとか、相談しているうちになんて話も多いからそんなに珍しい現象でもないのかもしれないなぁと見ながら思った。

乖離性同一障害という1話目から予想のついていた多重人格ものになったわけだけれども話の全体からするとまだ前半の部類。どうこのテーマを扱っていくのか楽しみでもある。個人的には多重人格ものというのは古臭いと感じてしまうのだけれども・・・

このドラマの中でよく出てくるフレーズは精神疾患は全ては心を守るための術だということ、それと愛情の欠如がそれを生むという点だと思う。

昔、僕が自殺癖のある友人を扱っている時に手に負えなくなった時があった。その時に心理学を専攻している友人に相談したら帰ってきた答えがこうだった。

「今一番信頼できる人間があなたでも限界がある。こういう時は親も含めてなんとかしないといけない」

僕は理解ができなかったので尋ねた、どうして親なのか?と

「親はどんな人間にとっても宇宙なんだよ。なぜなら親がいないと絶対この世に生まれてこないから」

この言葉を受けて僕は自殺癖のある友人の実家へ単身乗り込んで、家族全員で心療内科へ通ってもらうことにした。色々な原因がわかったり学ぶことで友人は回復、今は15年近く辛い報告を聞くこともなく過ごしている。

「親は宇宙」この言葉はきっと人生で学んだ言葉の中で相当重要だと思う。出会えてよかった言葉だ。

さぁ、これから倫太郎と夢乃はどうなっていくのかな?主題も見えてきたので楽しみなのです。